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シルクロードのバネ工場

ウズベキスタン、フィリピン、ベトナム、モンゴル、そしてシリアに渡った日本語教師のブログです

海のシルクロード

というわけで、モルディブでの任期も残すところあとわずかとなりましたが、このタイミングで悠長にスリランカ旅行に行ってまいりました。

…とはいえ、やはり残り日数も限られているので5泊6日

それも初日は夜遅くの便でマレを出発し、夜も深い時間にスリランカに到着。また最終日も昼過ぎには空港に向かわなければならないので、しっかり観光できるのは実質4日と半日だけという小旅行。

というわけで、旅程としてはスリランカ最大の都市コロンボから古都キャンディダンブッラを往復するという感じとなりました。


コロンボは特に観光することもなく、


キャンディも人が多かったけど街は落ち着いた雰囲気で


のんびり寺院を見たり仏像を見たり、


湖のほとりでまったり過ごしたりマーケットを見物したり、


ほんでもってダンブッラでは世界遺産の石窟寺院でやっぱり仏像を見て、


ちょこっと足を延ばして、スリランカ人も「ここがスリランカの遺跡でいちばんの見所だどー」と言ってはばからないシーギリヤ(巨大な一枚岩に作られた要塞都市の遺跡)にも行ってきました。

…と、まあまあ日数も少ないしこれといったトラブルもなく順調な旅になるかと思いきや、

キャンディの街を歩いているときに、インドで買った一流ブランド「POMA(ポーマ)」のサンダルが崩壊。


仕方ねぇ、新しいサンダル買うか。と思って壊れたサンダルを引きずりながら歩いていると、「ちょいと、そこゆく旅のお方…」みたいな感じで、


この、開店準備をしていた宝くじ売りのおっちゃんに呼び止められ、


何やらゴソゴソと商売道具をひっくり返し、


慣れた手つきでサンダルを直してもらいました

おっちゃん、宝くじ屋なんてヤクザな商売してないで靴修理の店でも開いた方が儲かるんでないかい?
という、その程度のトラブルしか起きない、いたって順調な旅を送っていたかと思いきや…。

いよいよ旅の終盤、キャンディからコロンボに戻るその道中


スリランカ旅行は基本的にバス移動というのが本数も多く便利だったんですが、最後にキャンディ~コロンボ間はどうしても乗りたかったスリランカ国鉄でのんびり列車の旅をしていると、


田園風景のど真ん中で突然の停車。
どうやら故障したらしく、1時間近くの立ち往生

んで、後ろからやってきたローカル線の列車に押してもらう、という強引な方法でなんとか次の駅に到着。

そこで列車を降ろされて別の列車に乗り換えるハメになり、それまでの快適な列車の旅が日本のラッシュアワー並みのエアコンなしの超満員列車で一気に汗臭い雰囲気になり、


さらにまた別の列車に乗り換えて、


予定の2時間遅れでなんとかコロンボに到着。

…と、どうあっても私はまともに観光旅行をさせてもらえない運命にあるらしい、ということを再確認し、


コロンボ最後の晩に食べたカツ丼にぎり寿司に感動。

ブタを不浄の動物とか言って食べないなんて人生の何分の一かを損してる…
新鮮な魚が腐るほどあるのに、それでガルディアとかカレーしか作らないなんて馬鹿げてる…。

なんて思いながらスリランカの旅を終えたのです。


もっと時間があればあちこち見て廻りたかったんですが、それでもまあ満足のスリランカ旅行となりました。

ちなみにマレ~コロンボ間のフライトは2時間弱のショートフライトなので、


機内食はこれだけです。
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テーマ:スリランカ - ジャンル:海外情報

捌いて魅せます

そんなこんなでちょっと別のお話を2回ほど挟みましたが、久しぶりに魚料理のお話

魚の話は今回で完結ということで、やっぱりモルディブに来たら食していただきたいお魚ナンバーワンのこちらから。


カツオ(スズキ目サバ科カツオ属)。世界中の熱帯、温帯海域に広く生息しており、モルディブでもマグロ、カジキに並んでよく食される魚。
大きさにもよりますが写真のカツオは2尾で50ルフィア(300円弱ぐらい)。比較的高級なおさかなで、50センチぐらいの大きいものになると1尾150ルフィアとかもうちょっと高くなったりすることもありますが、モルディブ人はよく買っています。

上の写真を見てもわかるとおり、カツオはどういうわけか捌いてくれるサービスがあり、頭と内臓を取って皮を引いた状態で買うことができます。


で、やっぱりカツオといえば炙ってたたきにすると絶品。刺身ももちろん旨いです。
他には角煮にしたり唐揚げにしたり、しょうが焼きとか照り焼きなんかにしてもおいしくいただけます。でもやっぱり生がいちばん旨く、高いだけのことはあります。

高いといえば、日本では高級魚のコチラも。


ヒメダイ(スズキ目フエダイ科ヒメダイ属)
日本ではそれなりのお金を出さないと食べられない高級魚ですが、モルディブではこの大きさでたったの10ルフィア(50~60円ぐらい)で、完全に雑魚扱いです。

いやいや、それでもこんなでっかいヒメダイがそんなに安いってことは、コレひょっとして古いのかな?とも思いましたが、別に変な匂いもないし、刺身にしても翌日おなかを壊すこともありませんでした。ホントに雑魚なんだね。


あと、頭と胴体をそのまま兜蒸しにしたら白髪ネギをふりかけ、熱したゴマ油をジュワっとかけてポン酢で食う、とか、ちょっと崩れてしまった身とか尻尾の方の中途半端な身をアラと一緒に炊飯器にぶち込んで鯛めしとか、そんな贅沢料理もできるし、あとは粕漬けにしたり味噌を塗ってホイル焼きにしたり、たった10ルフィアでものすんごい贅沢気分を味わうことができます。

そして鯛のお仲間のコチラも。


ヨスジフエダイ(スズキ目フエダイ科フエダイ属)
黄色い背中に青いラインがきらびやかな姿。その見た目からもわかると思いますが、南日本からインド洋にかけてのサンゴ礁に生息する南のお魚。モルディブではアジやタカサゴと並んで大量に売られているのをよく見る魚のひとつ。なのでお値段もお手ごろで4尾20ルフィア(100円ちょっと)


…が、私が買ったのがたまたまそうだったのか、あまり肉付きもよくないし身も崩れやすいしなんか捌きにくかったので、うまいこと切り身にできず、とりあえず一匹をたたきにして他のは頭と尻尾を切り落としてそのままの姿で蒸したり煮つけにしたりホイル焼きにしたり。
悪くはなかったんですが味もなんか淡白で今ひとつかな、って感じでした。

そして、


タコ。

このグロテスクな生物を世界で最初に食べようと思った人はすごいな。ほんで、この生物に「タコ」という名前をつけた人もまたすごいな。もうこいつは「タコ」以外の何者でもないもんな。

しかしタコはあまり食べないからか、またはあまり市場に出ないからか、けっこう高級で小さめのが一匹90ルフィア。私のような貧乏人にはなかなか手が出せない一品。

基本的に内臓を取り除いた状態で売られているので、買ったらそのまま洗って塩で揉んでぬめりを取り、茹でてからテキトーに切って冷凍保存しておけば色んな料理に使えるのでなかなか重宝します。


茹でる前に足先をちょんちょんと切ってたこわさにしたり、茹でたのをそのまま切ってポン酢とか醤油をつけて食うだけでも十分旨いですが、


やっぱりマリネとか、もっとシンプルに酢だことか、


もっと手間をかけて炒飯に入れたり、中華丼を作ったり、から揚げにしても旨い。

そして、タコといえばこちらも。


イカ。
タコほどではありませんがイカもまた高級で、しかも相場が変動するので基本的に時価売買されています。
基本的に写真のと同じぐらいの大きさのイカでだいたい1パイ50~100ルフィア


しかし、イカもまたタコと同じくいろいろ重宝するので、部位ごとに捌いて冷凍。
ナマ食としてイカそうめんにしたりイカオクラにしたり、


天ぷら唐揚げカレーパスタに入れたり、シンプルにしょうが醤油で炒めたり、捌くときに墨袋を取り出しておけばイカスミパスタも作れます。

また、イカは内臓や目や口などその他の部位もとっておき、


釣りに使う練り餌を作ることもできます。
イカエキスと小麦粉だけで作るこの練り餌、モルディブのお魚たちの食いつきもなかなか良かったんですが、


実際のところそう頻繁に釣りに行くこともなかったというのもあり、私のモルディブでの釣果は、結局上の写真のちいこいハタクマドリ(モンガラカワハギ)だけでした。

…と、こうして振り返るとやっぱり魚ばっか食べてた約1年だったんだなぁ、と思いつつ、これだけ食べてもまだモルディブで獲れる魚の種類は半分も制覇していませんが、このようにモルディブの魚中心の食生活もあと2週間もしないうちに終わってしまいます。

でも日本に行けばもっと旨い魚料理が食べられるんですよね。高いけど。

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スカート男子

なんだかんだで帰国まで残り2週間ほどとなりました。というわけで…、

シャツです。

このシャツ、さいたまの日本語学校に勤めていたときから仕事着として着ていたものでもともと長袖だったんですが、私が2003年にフィリピンで日本語教師として働き始めるのを機に、服飾の専門学校を卒業したという当時のバイト仲間に頼んで半そでにしてもらったもの。

で、それ以来、今に至るまで仕事着としてあちこちの国に持って行き、これを着て授業をしてきたという一品。

というわけで上の写真が2003年、フィリピンのダバオで撮ったものなんですが、こうして振り返るとやっぱり9年前の自分は若いな!というか一緒に写ってる生徒も当時小学校5年生だからもう二十歳そこそこになってると思いますが、まぁまぁそれはさておきこのとおり、かれこれ9年も着用しているシャツ
今もまだ普通に着ることができるので現役の仕事着としてモルディブでも着用しているんですが、最初はそんなに気にならなかったのがどういうわけかこのところ「丈がちょっと長いな」と気になるようになってきたので、近所のテーラーに持っていって裾を短くしてもらうことに。


まあテキトーにジャキジャキ切り刻んでテキトーに縫って終了、という感じなんだろうな、と思っていたんですが、採寸してちゃんと丈を計り、慣れた手つきで丁寧に切ると…、


これまた慣れた感じでミシンにかけてあっという間に完了。


というわけで長袖から半そでになり、丈もちょうどよくなって第三形態となったこのシャツ。
色は褪せてきましたがますます手放せない一品となりました。

それにしてもモルディブにはこういったテーラーがあちこちにあって、このシャツの丈を直してもらった近所のテーラーをはじめ、私が家から学校まで歩いている道だけでもたぶん10件ぐらいのテーラーがあります。
で、たいてい若いお兄ちゃんかおっちゃんが針仕事をしているので、正直なところ「そんなに丁寧な仕事はしてないんだろな」などと勝手に思っていたんですが、頼んでみたらそれはもう職人の仕事、という雰囲気。

…で、


布屋さんでテキトーな布を買い、テーラーに頼んでこんなものも作ってもらいました。

こうして写真で見るとただの大きい布に見えますが、テーラーの丁寧な仕事によって筒状に縫い合わされています。

これ、実は…


モルディブで“ムンドゥ”と呼ばれる、いわゆる巻きスカートです。


ミニスカバージョンもあります。

このムンドゥ、スカートではありますが、上の写真を見てもわかるように基本的にモルディブではおっちゃんたち、というかおじいちゃんに近い妙齢の男性だけが着用しているもの。

まあ言ってみればモルディブ紳士のたしなみです。


というわけで私もテーラーで仕立ててもらったムンドゥを穿いてみました。楽です。
やっぱり暑い国ではこういう風通しのいいものを穿いてるほうが快適だな。

しかもこれ、布が一枚100~150ルフィア(600円前後)でテーラー代が6枚で70ルフィア(400円ぐらい)というお手軽料金

モルディブのお土産というといかにも“観光地のお土産”みたいなのしか売ってないけど、こうしてローカルの店で布を買ってテーラーで仕立ててもらうというのもなかなかいいモルディブ土産になるんじゃないでしょうか。

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