シルクロードのバネ工場

ウズベキスタン、フィリピン、ベトナム、モンゴル、そしてシリアに渡った日本語教師のブログです

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弘法大師に0.2歩だけ近づく旅 その3

というわけで…


モルディブでは、というか、イスラムの国々では8月1日からラマダンが始まりました。ついでになんとなく授業も始まりました。ラマダン中なので時間割とかいろいろ変則的な上に、まだ前任の先生もいっしょなので、ゆるい感じのスケジュールでスタートしています。

…が、まぁまぁそんなことはどうでもいいじゃないですか。まだまだ四国遍路のお話を書かせていただきます。

四国遍路の一日目は住宅街の平坦な道でありながらも小雨舞う中でのスタート。二日目は難所中の難所と言われる山道を歩き、三日目は照り返しきつい国道をただひたすらに歩くという、一筋縄ではいかない遍路道を歩き続け、迎えたお遍路の旅四日目

朝6時半に宿を出て、7時ちょうどに十九番札所立江寺に到着。
前日までの困難なる道がまるでウソのように今日は順調に進んでいきそう。

…なんて、今となってはちゃんちゃら甘っちょろい予感もしつつ、この日はそこから二十番鶴林寺二十一番太龍寺二十三番平等寺と合計4箇所の札所を巡ったんですが…、



二十番鶴林寺標高500メートルの山の頂にあり、それもまるで壁を見ながら歩いてるような勾配のきつい山道を歩かなければならないという、これまたやはり徳島県内の遍路道における難所のひとつをゼェゼェ言いながら歩き、


二十一番太龍寺はさらにその上を行く標高600メートルの山にあり、これも急勾配の坂道を歩いていかなければならない、というか、そんな坂道をわざわざ歩くのは馬鹿げたことだと言わんばかりにロープウェイが通っているほどの峠をやっぱり汗だくになりながら歩き、


そして二十二番平等寺は、前二つの霊場ほどではないにせよ、やはり峠越えをしなければたどり着けない場所にあり、この一日でそれぞれ標高500m、600m、200mの三つの峠越えという荒行を行い、すっかりヘトヘトになりながら、この二十二番平等寺の隣にある民宿で一泊。

そんなこんなで足の方も筋肉痛とかにはなっていませんでしたが、両足にマメができ、それをかばいながら歩いたりしたもんだから足首がちょっと変なふうに痛くなったりしつつ、残す二十三番札所をお参りすれば徳島県内の霊場を全て歩くことになる、というとりあえずの区切りが目前に迫っていたのでした。

…というわけで迎えたお遍路5日目

二十二番平等寺から二十三番薬王寺までの距離は23キロ弱徳島県内の霊場二十三箇所制覇を目指し、いつ悲鳴を上げてもおかしくない状態の足を前に出し、朝からとにかく歩いて歩いて歩き続けます。

そして十何キロか歩いたところで…、


この旅はじめてのが見えてきました。

薬王寺のある美波町はウミガメの産卵場所としてその名を馳せる大浜海岸を有する漁師町。潮の香りと波の音で身体中にマイナスイオンを浴びながらさらに歩き続け…

二十二番平等寺を出発して約6時間後、徳島県最後の霊場である二十三番札所薬王寺に到着しました。

これまで歩いてきた霊場の中でも特に大きく、きらびやかな薬王寺。四国霊場のひとつというだけでなく、厄除け大師でもあることから、お遍路以外の参拝客も多く見受けられます。

…で、


モルディブ行きも決まってしまったし、徳島県の霊場を全部回ったということでちょうどキリもいいし、このお寺でとりあえず今回のお遍路の旅はひと区切りすることにしました。

というわけで最後に薬王寺の隣にある薬王寺温泉で旅の疲れを落とし、日和佐駅から電車に乗り、5日間歩いた道のりをたった1時間半ほどで徳島駅まで戻り、最後に徳島ラーメン食って帰路につきました。

わずか五日間の旅でしたが、朝5時とか6時とかから歩き始め、お寺が閉まる夕方5時ギリギリまで歩き続けるなんて日もあったりしながら、徳島県内にある23の霊場を全て歩いて巡ることその歩行距離は150キロを超えるほどになります。
それでもまだ弘法大師が歩んだ1200キロには遠く及びません。

そしてその道中、街と呼べるような場所はほんのわずかで、ほとんどが山の中かまたは山間の集落。ケータイの電波はおろかテレビの電波すら届かず、地デジに移行した今もケーブル引かないとテレビが見られないような所もありました。

そういった場所をただただ無心で歩き続けていると、なんか悟りを開くとかそれほど大げさなことではないんですが、それでもなんか周りのこざこざしたことなんかがけっこうどーでもいいことのように思えてしまっておりました。

特に、この旅の間じゅうずっとシリアや今回のモルディブへの派遣元となっている団体の方からほぼ毎日いろいろと連絡が入っていて、それがまた日本滞在中のお手当て(お金)の問題であったり、それに絡んでモルディブへの派遣時期を早めてほしいとかなんとかであったり、それでもそのものズバリを直接申し上げるのではなくて、遠まわしに遠まわしに、ときには見え透いたウソなんかも織り交ぜながらいろいろ言われていた、というのもあって「なんだか世知辛いなあ」なんて思ったりもして、この旅で立ち寄った場所やお世話になった人たちののんびりとした生活とは対照的だよなぁ、とか、だからといって都会の片隅でそうやってちいこいことを言いながら生活していくのもそれはそれで否定はしませんが、

あれやこれやととにかくいろいろあって、欲望とかなんかそういうのに襲われるようなときもたまにはあるけれども、それでもやっぱり素直に、というかありのままに自然に生きていくのが理想だよね。(それが現実的にできるかどうかは別として)

…と思った今回のお遍路の旅でありました。

この続きは来年、モルディブから帰国したらまた行けるところまで行って、とかを繰り返しながら八十八ヶ所制覇できたらいいなぁ…。

というわけで四国遍路の話はこれにて終わりです。
次回からようやくモルディブのお話を書いていけそうです。
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弘法大師に0.2歩だけ近づく旅 その2

そんなわけで…


新任地、モルディブから初めての更新です!

青い空に白い雲、透き通るようなまぶしい海、そしてそして…

まあそんなことはどうでもいいじゃないですか。前回の続きの四国遍路の話を書かせてください。

四国遍路の初日は十番札所切幡寺まで歩き、迎えた二日目
朝5時に宿を出発し、まずは十一番札所藤井寺を目指します。

「それにしても朝5時って…」と思った方もおられるでしょうが、札所となっているお寺はたいてい朝7時に納経所が開くので、それに合わせて朝も7時ちょうどぐらいにお寺に着くように行動するというのと、何よりこの時期は日中の暑さがハンパないので、とにかく明け方の涼しいうちに進めるだけ進んでおいたほうがよいのです。

…というわけで、朝7時ちょうどに十一番札所藤井寺に到着。

んで、十二番札所の焼山寺を目指すわけですが、

十一番札所の藤井寺から十二番札所の焼山寺までの距離は約12キロ
しかも焼山寺があるのは700メートル超の山の頂。というわけで、登山道をただただ頂上めがけて登っていくという、長い遍路道の中でも5本の指に入るほどの難所、通称「遍路ころがし」と呼ばれる険しい山道を進んでいかなければなりません。

山の中ですからもちろん民家もなければ商店もないし、コンビニなどといった便利店などあるはずもないし、ケイタイも圏外。途中途中で水が汲めるようなところはわずか2箇所。そんな何もない山の中をただひたすらに歩き続けなければなりません。

そんな何もない山道を歩きながら、ふと「これ、もしこの場で倒れでもしたら、誰にも気づかれることなくひっそりと息を引き取って…、まさか死して屍拾う者なし!?」などと思ってゾッとしてしまいましたが、歩いているうちに歩き遍路の旅をしている方々を何人か追い抜いて行ったりしたので、とりあえず「これでもし山中でぶっ倒れても後続の誰かに助けてもらえるかぁ…」などと思ってしまった私、弘法大師への道はまだまだ遠い


…と、そんなこんなで朝7時すぎに十一番札所を出た5時間後。正午ちょうどぐらいだったと思います。

十二番札所、焼山寺に到着。
いかにも山の上の荘厳なお寺という風情がありました。

しかし何もない険しい山道を暑さと闘いながら5時間ただ黙々と歩き続けるというのは、やはり「行(ぎょう)」そのもの。しかもこの「遍路ころがし」の道で心折れてしまい、歩き遍路を断念する人も少なくないとか。でも間違いなくそれだけの難所ではありました。

んで、さらにここから十三番札所大日寺までがまた20キロ以上ある上に、今まで上ってきた焼山寺山をひとまず下って、ちょっとした集落を抜けたらそっからまたもうひとつ別の峠も越えていかなければならないという難所続き。

でもまあここまで上ってきた山道に比べればそんな峠越えなんて屁でもないでしょー、なんて思ってたら…、

意外と辛かったです。


でもなんとか体力を振り絞って峠を越え、次の札所まで残り約10キロぐらいという場所のお遍路宿で一泊。

で、迎えたお遍路三日目

難所も越えたし、地図を見る限りしばらくは平坦な道が続いてるだけだし、この日は余裕でしょー。なんて思いながら、やはり朝早くから歩き続け…。


十三番大日寺十四番常楽寺十五番国分寺十六番観音寺十七番井戸寺はわりと密集していたので順調に歩き…、

「ざあ、17番から18番までの約16キロ、夕方のお寺が閉まる時間までには行けるでしょう」などと思い、十八番札所恩山寺を目指して歩き始めたんですが…、

その道はたしかに平坦で上り下りのキツさはなかったんですが、都会のコンクリ道をただひたすら十数キロも歩かなければなりません。
広くて交通量も多い国道。しかも、照り返しもきつい車のモウモウもあるし、ゆっくり座って休めるような日陰はあまりないし、前日の峠越えとはまた違ったタイプの険しい道を歩くハメに…。

で、夕方、お寺が閉まるちょっと前になんとか滑り込むように十八番恩山寺に到着しました。

この時点で、難所といわれる峠も越えたし、難所ではないけどキツかった国道も制覇したし、もう怖いモンなしだよな!などと思いつつ、すっかり自信満々の中でお遍路の旅4日目を迎えるのでありますが…、


…もうちょっと続けます。

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弘法大師に0.2歩だけ近づく旅 その1

突然ですが…

自転車を買いました。

こんなナリですが、折りたたんでどこへでも持ち運びできます。
折りたたみ自転車って、もっと車輪がちいこくてちゃっちいイメージだったんですが、どんどん進化しております。

で、なぜトツゼン自転車を購入したのかというと…、

四国へ行って八十八ヶ所巡りをするために。
そして八十八ヶ所を回って弘法大師に一歩でも近づくために。
ほんでもって弘法大師にちょっとでも近づいて、いつ筆を誤ってもいいように!!

それにしてもなぜ唐突に四国八十八ヶ所巡りなのか…。

実はシリアから日本に退避が決まった際、「日本に帰ったら何する?」みたいな話になって、なんとなく「いやぁ、することないんですよねぇ~。お遍路さんでもしようかな、ってぐらい何もすることないなぁ…。」なんて話をしてて、実際に日本ではすることがなかったので、「じゃあホントに四国まで行こうかしらん」となり…。

それでも歩いて四国八十八ヶ所を歩いてまわる時間はさすがにないので、自転車なら3週間ぐらいで回れるだろうということになり、あれこれ準備をして「ざぁ、いざ出発。」というときになってモルディブ行きが決まってしまい、断念するかどうかと考え…。

まあ1週間ぐらいなら行けるでしょう。でもたった1週間のためにわざわざ重たい自転車を運んで行ったりするのも面倒なので、行けるところまで歩いて回るのも悪くはないか~。ということで、せっかく買った自転車ですが、それはまた次の機会にとっておくこととし、とりあえず行けるところまで行く歩き遍路の旅へと繰り出すことにしました。

そんなわけで、


東京の有明埠頭からフェリーに乗って18時間…。

阿波の国、徳島にやってきました。意外と都会だぜ、徳島。
これまでバックパッカー経験も含めて海外あちこち行っておりますが、日本に限っては生まれて初めて本州以外の土地を踏みました。初四国です。

徳島に到着したその日はまず電車で移動。
お遍路のスタート地点、一番札所に近い所で宿をとり、お遍路に必要な道具をいろいろ買い揃えたりしながら、宿のご主人(お遍路経験者)にいろんなお話を聞いているうちになんだかんだと夜中までダラダラ過ごしてしまい…、

翌日の朝7時、四国霊場の第一番札所「霊山寺」からいよいよスタート。


…ということで、簡単にお遍路のお作法を紹介すると、

まず門前で脱帽、合掌と一礼をして境内に入り、水屋で手と口を清め鐘を撞き本堂をお参り。その後、弘法大師が祭られている大師堂をお参り


で、最後に納経所ご朱印をもらって終了。


ここまででひとつの札所が終了。次の札所へGO。
四国八十八ヶ所巡りというと、いかにも荘厳なイメージがあるかと思いますが、まあ、平たく言ってしまえば“四国一周スタンプラリー”みたいなもんです。

…というわけで、いざお遍路道を歩きはじめると、電柱やらカーブミラーやらガードレールなどなど、いたるところに遍路道を指し示す道標のシールとか石碑なんかがあちこちにあり、はじめてのお遍路さんにも優しい感じになっております。


ときには右の写真のような感じの田んぼのあぜ道だったり、茂みの中のけものみちだったり、フツーの民家の裏庭みたいな所も通過しなければならなかったりします。

が、それもまあ言ってみれば若き日の弘法大師が歩き、悟りを広めた道ということで、蜘蛛の巣が顔中にまとわりついてブファア!ってなっても、靴が泥んこでぐちゃぐちゃになっても、ただひたすら無心で歩いてゆかなければなりません。

…で、

1番霊山寺を皮切りに、

2番極楽寺、3番金泉寺、4番大日寺、5番地蔵寺、6番安楽寺、7番十楽寺、8番熊谷寺、9番法輪寺と歩き、この時点で26キロぐらい歩いていたんですが、


最後に立ちはだかるこの333階段をヒーヒー言いながら上って…、

10番切幡寺をお参りして初日は終了。

まだ初日、八十八ヶ所のうち十ヶ所の霊場しか歩いていませんが、それでも少しは弘法大師に近づいたかしらん、でも弘法大師への道はまだまだ遠い、などと思いながら…。

迎えた二日目、早くもくじけそうなほど過酷な道が私を待っていたのでした。


…続きます。

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