シルクロードのバネ工場

モンゴル在住の日本語教師がダラダラと述べてるだけです

こりすちゃん?

数日前からどうもパソコンの調子がよくない。

パソコンてのは、徐々に破損していってそれとなく危険信号を発してくれるタイプと、ある日突然、致命的にブッ壊れやがるタイプの2種類があるけど、私のパソコンはどうも後者のようで、ちょうど4年前、生活の拠点を海外に移すのに際して購入。で、2年目にメーカー修理に出すほどの大故障をしたのを皮切りに、それ以後は1年に1回、ある日突然使用不可能に近い状態になるという悪い癖があり、そういえば、こよみの上ではもうそろそろおかしくなっても不思議ではない時期なんですが…。せめて帰国する8月までは無事でいてくれと願うばかりです。

そんなわけで、最近は主に事務所のパソコンを使うようになったため、ちょっとヒマを見つけてこのブログのネタを書くということも減ってしまったので、今回は本当にどうでもいい話でお茶を濁します。
「先日、こんなことがありました」…っていうただの報告です。

ベトナムの街並みといえば、フランス植民地時代のコロニアルな建物と街路樹、そして、すげ笠をかぶって天秤棒をかついだ女性が行き交う…というイメージが強いと思います。で、この「コロニアルな建物と街路樹、笠をかぶった女性」というのがまた見事に写真映えする組み合わせで、何気ない街の風景を撮影しただけで、意外とおしゃれな風景に仕上がってしまいます。

でもね、実際のベトナム(特にホーチミン)の街ってのはこんな感じですよ。

バイク

しかし、こんな排気ガスだらけの街なのにどうして木々は枯れないんだろう…と思ってしまいますが、強くたくましいのは街路樹だけではありません。下の写真をご覧下さい。


ちょっと前にホーチミン市の中心の、わりとバイクの往来がはげしい通りで撮った写真なんですが、真ん中らへんに何かいるのがわかるでしょうか。

拡大すると…
←リス(なのか?)それとも尻尾がフサフサしたネズミか?

ホーチミン市のど真ん中。モウモウと空気を汚染しながらバイクが行き交う狭い道のすぐ脇で、偶然見つけてしまいました。
…しかし、なぜこんなところにリスが?

ホーチミン市では、都会の片隅でこんな小さなリスもたくましく生存しています。
それだけです。

シリーズ「絵教材」第1回・上から見る

久しぶりに仕事の話です。
…といっても、そんなに真剣な話ではないので、眉間にシワをよせて真面目な顔で読んだりしないでください。大概いつも通りの変な話なので。

最近、どうも毎日仕事ばかりしていて(いや、毎日仕事ばかりしているのは当たり前なんだが)、日曜日にも仕事に関する何かしらをちょこちょことやっているような感じです。
まぁ、日曜日にやってることといったら、昼間の1−2時間ぐらい、喫茶店とかで絵カードを書いたり教案を作ったりするぐらいで、コーヒーとか飲みながらやりたいことをダラダラとやってるだけなので、「働かされている」という感じではないからまったく苦ではないんだけどね。

しかし、フィリピンで働いていたとき、私の勤めている大学の母体となっているNGOの代表(元中学校教諭)に「教師という職業は、仕事を増やそうと思ったらいくらでも増やせるもんだ」みたいなことを言われたことがあって、確かに私の場合、テキトーな雑用でも人に頼まず自分でやってしまおうとするし、授業に関しても、ひとつひとつにこだわってしまって準備を増やしてしまうので、まさに「そのとーり」なんですが、じゃあ、具体的に何にこだわってしまうのかというと、主に「教材」。その中でも特に「絵教材」と呼ばれるもので、一応この場で簡単に説明すると、絵教材とは、言葉や文化の違う人でも、絵を見ればそれが何を意味しているかが理解でき、語学教育の、特に初級レベルや年少者を対象としたクラスでの語彙導入や口頭練習の際に有効的に使われる教材であり、例外なく日本語教育の現場でも広く使われています。

で、この絵教材、市販されている日本語教育用の絵教材が「果てしなくダサい」というのもあるし、もともと小さいころから絵が好きだったというのもあるし、なにより「先生が自分で描いた絵」を使った方が学生も喜んでくれるので、私の場合、授業で使う絵教材はほとんど自分で描いたものを使うようにしています。

フィリピンにいたころは、大学で作っていたオリジナルの初級テキストに合わせ、日本語能力試験3−4級の語彙に準拠した絵カード約1100枚(改めて数えてビックリした)を2年かけて描き上げたのもつかの間、ベトナムに来て初級クラスでも絵カードを使うわけですが、そこでフィリピンで描いたモノをそのまま使い回せばいいのに…と思いつつも手を抜けず、また新たに描いているという有り様です。

で、どうせ描くなら、「同じもの」の絵でも「違う絵」を描かなければ、改めて描く意味はないわけで、例えば初級のわりと早い段階で教える名詞の「電車」。

フィリピンで描いたのがこれ

ありがちな横向きの電車です。

まぁ、電車などは他に描きようがないんですが、ベトナム版の電車はちょっと視点を変えて
こんな感じにしてみました。

この「視点を変える」というのは描いている者としても結構楽しいんですが、中には「えんぴつ」などのように、どうしても視点の変えようがないものもあって、


左がフィリピン、右がベトナムで描いたモノですが、恥ずかしながらまったく同じ絵になってしまいました。別の意味で感心してしまいます。

しかし、ここで意地を張って無理に視点を変え、

こ〜んな絵を描いても、これが「鉛筆だ!」ってわかるヤツにはそうそうお目にかかれません。小学生のなぞなぞじゃないんだから。

で、視点を変える他の例として、たとえば同じく初級語彙の「飛行機」になると、フィリピンでは
不格好ですが、ありがちな飛行機の絵です。

ここで「左右の向きを変える」とか、「下向いてるヤツを上向きにする」とかいう程度では面白くないので、ベトナム版の飛行機はこうなりました。
真上から見たところ。

この「上から見た絵」というのがけっこう面白くて、フィリピンで描いた絵教材の中でもお気に入りのひとつである「会議」の絵は…
会議を見下ろす図

教室でこの絵を見て、学生が「meeting!!」と言ったときは、もうホントに感無量でした。

そんなこんなでこの「上から見た絵」シリーズ、「会議」や「飛行機」以外にも描いてみたんですが、最近描いたものの中では、
「駅」です。

「建物」と「人」と「線路」。駅の要素は補っているんですが、これはちょっと無理があったかなぁ…。でも、ここで描き直したら「ありがちな駅の絵」になってしまうと思ったので、これを押し通すことに決定。

そして、



………不定期連載「絵教材」第2回につづく。

メコンデルタの豊かな大地

またどうでもいい話になってしまいますが、ちょっと「目からウロコ」的なお話です。

ちょっと前に紹介した子供たちの日本語クラスでの授業中、ホーチミン市の日本人学校に通う1年生の「たけお」が突然、「先生、この歌知ってる?」と言って、こんな歌を歌いはじめました。

  ♪メぇ〜コン〜デ〜ル〜タのぉ〜、ゆぅ〜たかなだいちぃ〜♪
  ♪ち〜いさ〜な〜め〜か〜ら〜、ぐ〜んぐ〜ん〜とぉ〜♪
  ♪そ〜おぞおこえて〜、そ〜だち〜ゆく〜♪
  ♪こ〜ども〜で〜あふ〜れる〜、こどもであふ〜れる〜♪
  ♪ホぉチ〜ミン〜にほん〜じんがっこぉ〜♪

「メコンデルタの豊かな大地」という歌い出しで始まるこの歌、ホーチミン日本人学校の校歌です。
校歌といえば、おおむねその土地で有名な、地域の象徴となるようなものの名前などが歌詞の中に盛り込まれており、例えば私の地元である静岡県富士宮市の場合、市内のどの学校の校歌でも「富士の山」だとか「富士のふもと」だとか「富士の峰」みたいな言葉がうたわれています。

しかし、世界各国に校歌という文化があるのかどうかはわかりませんが、少なくとも世界各地にある日本人学校には校歌があり、その校歌ではその土地を象徴する言葉がうたわれているだろうことはだいたい想像がつきます。で、その法則から考えれば、ホーチミンの日本人学校の校歌に「メコンデルタ」という言葉が入っているのはごく自然なこと。しかし、「校歌のイメージ」と「メコンデルタ」という言葉の組み合わせに違和感というか、なんかおかしな感じを覚えてしまうのは私だけでしょうか。

たとえば北京の日本人学校の校歌では「万里の長城」とか、ナイロビの日本人学校の校歌では「キリマンジャロ」とか、ベナレスの日本人学校の校歌では「ガンジス川」とか、ニューヨークの日本人学校の校歌では「自由の女神」なんて言葉が歌われているのか?と思ってしまいます。

で、ちょっとヒマなときにネットであれこれ調べてみたところ、やはり世界中の日本人学校にはなかなかワールドワイドな歌詞の校歌が多く、たとえばフランスのパリ日本人学校の校歌はこんな感じです。

  流れ豊かに セーヌ川
  はるか世界に 続きゆく
  ああ その流れ 夢のせて
  希望にあふれ はばたく我等
  ああ パリ日本人学校

さすがパリ。セーヌの流れに夢をのせるというのが何ともおしゃれな感じです。


そんなおしゃれな校歌とは対照的な「ドロ臭さ」を感じるのが、カイロ日本人学校

  ナイルの河辺 朝霧晴れて
  今日も見上げる ピラミッド
  手を取り合って たゆまぬ努力
  さあ頑張ろう 君と僕
  みんなのカイロ 日本人学校

もう「ナイル」と「ピラミッド」を出されてしまったら返す言葉がありません。王のために汗を流し、ピラミッドの石を積み上げる男たちの歌にも聞こえます。


ちょっと異色な感じを漂わせるアブダビ日本人学校では

  平和日本の のびゆくところ
  幸を分け合う 文化と石油
  ともに栄える 恵みたたえて
  世界の友と 手をつなぐ
  ああ アブダビ日本人学校

「幸を分け合う文化と石油」とか「世界の友と手をつなぐ」など、場所柄というヤツでしょう。


で、個人的に作詞者のセンスが抜群に光ってると思ったのが、ブラジルのマナオス日本人学校

  青空高く 澄みきって
  元気に遊ぼう 大自然
  みんな仲間だ アマゾンで
  ホップ・ステップ・ジャンプ
  われらが 日本人学校

「アマゾンでホップ・ステップ・ジャンプ」が何とも言えません。これを元気に歌う子供たちの姿を想像するだけで顔がほころんでしまいます。

…と、このように、「日本人学校」「校歌」などで検索したりすると、もう出るわ出るわ。いろいろありすぎて紹介しきれないんですが、「テムズ河畔のビッグベン」に始まり「アラビア湾」や「カリブの海」、「コルコバード」とかいうモノもあれば「ハチドリ」まで出る始末。さらに、「熱砂とたたかう」とか「激しき雨のモンスーン」とか、日本の子供たちには縁遠いフレーズもあったりします。しかし、どれを見ても「信濃川」が「セーヌ川」に、「富士山」が「アマゾン」に、「五重の塔」が「ピラミッド」に変わっただけで、他の要素は基本的に「校歌」というスタイルを貫いているはずなのに、なんか「すげぇ」と思ってしまうのはどうしてでしょう。

そんなわけで、これらに比べるといまひとつインパクトには欠けるんですが、最後に我が街ホーチミン日本人学校の校歌を勝手に紹介させていただきます。(ホーチミン日本人学校のホームページでは楽譜も公開されています)


ホーチミン日本人学校校歌
(作詞)平成10年度児童生徒教職員 (作曲)蒔田義信(平成9〜11年度校長)

 メコンデルタの 豊かな大地
 小さな芽から ぐんぐんと
 想像こえて 育ちゆく
 子どもであふれる 子どもであふれる
 ホーチミン日本人学校

 故郷離れた サイゴンの
 大きな空に さんさんと
 輝き光る 太陽の
 子どもであふれる 子どもであふれる
 ホーチミン日本人学校

 青く流るる 大河のほとり
 夢を目指して いきいきと
 翼広げる 鳥のよな
 子どもであふれる 子どもであふれる
 ホーチミン日本人学校

カウパレードがこの街に

今回はかなり趣味的な方向に走ってしまい自己満足度が高くなってしまったので、この感動がはたして何人ぐらいに伝わるかはわかりませんが、先日、ホーチミン市内で地味に開催されていたアートの祭典についての話です。


この写真は、ホーチミン市の中心部にある公園です。

何の変哲もないただの公園なんですが、この界隈には旅行者も多く、怪しげな日本語で近づいてくるベトナム人なんかもたくさんいて、たいがい不快な思いをすることが多いのであまり立ち寄らないようにしているんですが、ある日の午後、用事があってこの公園付近を訪れたときのこと、いままでなかった奇っ怪なオブジェがいくつも並んでいることに気付きました。

←うし

その数28体。様々なペインティングを施した牛のオブジェが並べられていて、何だ何だ?と思い、よく見てみると、これ、ヨーロッパの一部ではそこそこ有名な「Cow Parade(カウパレード)」という催し。

このカウパレード、もとはスイスのチューリッヒ発祥のアートコンペティションで、「食と健康」みたいなテーマのもと、牛のオブジェに様々なアーティストがペインティングを施し、それを公園やらビル街やらといった、街の雑踏の中に展示。で、街ゆく人に人気投票なんかもしてもらいつつ、それを見た人や協賛企業からの寄付金を募るというもので、その規模は次第に拡大し、実は過去2回、東京の丸の内界隈で催されたこともあり、世界各国にコアなファンがいる前衛アートの祭典です。

しかし、またどうしてそれをベトナムで?
…とは思いましたが、まぁそれはそれとして、このカウパレード、実際に牛のオブジェが無造作に並べられている現場を見てみると、やはり何かそこはかとない不思議な空間に足を踏み入れてしまったような感覚を覚えます。
また、もともと大々的に宣伝して行われるような催しではないというのもあるんですが、ある日突然、雑然とこのホーチミン市で開催されていることと、そこに遭遇してしまった偶然にちょっぴり感動してしまいました。

で、今回のカウパレードでは、欧州各国のアーティストやら少年少女らなどがデザインし、それぞれの国の代表となった牛のオブジェが展示されていました。
そんなわけで、たぶんカウパレードに興奮してる人間など、ホーチミン市内で私だけではなかろうかと思いつつ、周りの目も気にせず全ての牛オブジェの写真を撮りまくってしまったので、興味のない人には面白くも何ともないかもしれませんが、この場を借りて公開いたします。


左・アテネ五輪牛(ギリシャ)/中・青空牛(ベルギー)/右・コスモ牛(チェコ)


左・チューリップ牛(オランダ)/中・銀のカラダに黒い文字のサイバー牛(ルクセンブルク)/右・糸巻き牛(イタリア)


左・国旗の三色が鮮やかな夕焼け牛(ドイツ)/中・ヘラクレス牛(フランス)/右・エーデルワイス牛(オーストリア)


左・ギリシャ彫刻牛(キプロス)/中・子供の落書き牛(ハンガリー)/右・白と黒の反転図形牛(デンマーク)


左・色層牛(マルタ)/中・闘牛のシルエット牛(スペイン)/右・大航海牛(ポルトガル)


左・点と点を数字の順になぞったら牛が完成するというお絵描き知育牛(スロバキア)/中・モーター内蔵牛(ルーマニア)/右・サンタ牛(フィンランド)


左・白とエンジの花模様牛(ブルガリア)/中・なぜかトラ柄牛(チェコ)/右・メッセージ牛(アイルランド)


左・銅版ツギハギ牛(エストニア)/中・国旗の三色を使って描いたバラ牛(スロベニア)/右・バルトの世界遺産ビリニュス牛(リトアニア)


左・白い牛の中に漆黒の馬を描くという新発想の白黒馬牛(ラトビア)/中・牛のシルエットが描かれているけど遠くから見たら普通の牛(ポーランド)/右・ユニオンジャック牛(イギリス)


最後・ラップランドの民族衣装を彷彿とさせるシャーマン牛(スウェーデン)

…と、以上の28体の牛たちがホーチミンの公園にゴロゴロと放置されており、行き交う人たちは、何の意味があってこんなところに牛のオブジェが置かれているのかもわからず、ときには牛たちを邪魔者扱いするような場面なんかもありましたが、広い公園の一角に牛たちが野ざらしにされ、そのまわりで子供たちがバドミントンなどをしてはしゃぎ、おばさんたちがウォーキングをし、カップルたちがイチャついているというのもなかなか面白い光景でした。

エイズ検査を受けに行く

唐突にハナシを始めてしまいますが、とある事情があり、エイズ検査を受けることになってしまいました。(「とある事情」については、読み進めていけばわかります。)

ホーチミン市にはかなり高い比率でHIV感染者がいるらしく、街を歩いていると、至るところでエイズのおそろしさを訴える看板だったり、コンドームの使用を促す看板なんかを目にします。調べたところによると、ホーチミン市内のHIV感染率は市の人口の1.2%で、しかもベトナム全土の感染者の4分の1がホーチミン市に集中しているらしい。もちろんこれは「検査を受けてHIVに感染していることが判明した人の数」なので、実際の感染率というのはもう少し高くなるでしょう。
そんなわけで、ベトナム人は地元の病院などに行けば安い値段で検査を受けられるし、それこそどこかの国の支援団体の後ろ盾などがあれば、無料で検査を受けることもできるようですが、もちろん私は日本人。正直言ってしまうとローカルの病院の衛生状態も気になってしまうし、どうやら検査を受ける前に医師の問診なんかもあるらしいので、ちょっと値は張るけど、日本人医師のいる外資系の医院で検査を受けることにしました。

しかし、ここ数年は大きなけがや病気もなく、病院に行く用事といったら健康診断を受けるぐらいで、海外で病院に行くなんてのももちろん初体験。そんなこんなでまずは病院選びからスタート。
さすがにホーチミンには日本人が多く滞在しているだけあって、市内には日本語で診察が受けられる病院がいくつもあります。その中からベトナム関連のサイトや情報誌などにもよく名前が登場するクリニックをチョイス。値段などの確認と予約のために電話をかけると、当然、日本語で対応してくれます。

で、授業のない月曜日の午後に予約をいれ、その日は早めに仕事を切り上げて病院へ。
やはり、さすがに外資系のクリニックだけあって、いろんな国の人が利用しており、広々としていて雰囲気も明るく、清潔感が漂っています。それに、あの独特の薬品臭さも感じられず、暗くて長い廊下の向こうから、カツンカツンと靴音を立てて先生が姿を現すようなイメージはまったくありません。やはり最近の病院はどこもそうなんでしょうか。

まずは受付で渡された紙にパーソナルデータを書き込んだあと、血圧を測ったり体温を測ったりしているところに、私と同世代くらいの若い日本人医師参上。
「いやぁ、診察室がいっぱいで…、ここでもいいですか?」
と言って通されたところは、カーテンで仕切られ、ベッドが6台ほど置いてある広い部屋。他の医師や患者もいるその部屋で、空いているベッドに座らされ、カーテンを閉めて問診開始。

医「で、今日はどうされました?」
私「あの、検査を…。HIVの…。」
と言うと、何やら先生の顔色が変わり、ちょっと気まずそうに「…場所、変えましょうか」と。

で、個室の診察室に通されて問診再開。
医「まぁ、検査といっても色々ありますから、まずは一般的なHIV検査をしてみて、それでもし感染しているようなことがあれば、もっと詳しい検査をしてみるようなカタチになります」…みたいな前置きのあと、
医「ベトナムはいつから?」
私「去年の11月からです。」
医「最近何かHIVに感染していると思われるような特別な症状はありましたか。」
私「いえ、別に…。」
医「HIVに感染した人の血液に触れたとか、コンドームなしで性交渉したとかは…」
私「いえ、ないですねぇ…。」
医「ホーチミン市内でHIV感染者が多くいるような地域に行ったとかは…。」
私「いやぁ、それもないですぇ…。」
医「………………。」

おそらくこの先生、この時点で「なんでこいつはエイズ検査受けに来たんだ?」と思ったことでしょう。と同時に、私も「あれ?予約の電話入れたときに理由も説明した上で「エイズ検査を受けたい」て言ったのに、伝わってなかったの?」と思ってしまいました。

で、仕切り直し。
医「あの…。どうして今回、HIV検査を…」
私「いやぁ、9月からまた別の国で働くことになったんですけど、その国の労働ビザ申請するのにエイズ検査も受けなきゃならんらしいので…えへへ…。」

すると、診察室に張りつめていた緊張感が一気にとけ、先生にも安堵の表情。そのあとは「いままでに大きな病気とかしましたか?」とか、「こっちに来てから体調崩されたこととかありましたか?」みたいなごくフツーの問診があり、同世代の日本人男同士のちょっとした世間話なんかもしたあと、検査室へ。
「これからHIV検査を受けます。もしHIVに感染していることが判明したら、再度検査を受け、その後は…云々………」みたいなことが書かれている英語の誓約書みたいなのにサインをした後、チュチュ〜っと採血して終了。

医「結果自体は30分ほどで出ますが、ビザ申請用となると、医師のサインとかも必要だし、フォーマットとかもあるので、また後日、結果を取りに来てください。明日あたりケータイの方に連絡しますので、今日は検査料の支払いだけ済ませたらお帰りになっても結構です。」
…みたいなことを言われ、この日はコレで終了。

しかし、ここ最近はエイズに感染するようなおこないをしたという心当たりはないものの、結果を手にするまでの時間というのは、やはり病気が病気だけになぜだか緊張してしまいます。

で、その翌々日、仕事の合間を縫って検査結果を受け取りに再び病院へ。
受け取った診断書には「negative(陰性)」の文字。しかし、場所が場所だけに、そして病気が病気だけに、ベトナムの病院でエイズ検査を受けるというのも、なかなか貴重な経験でありました。

エアコンというテーマで話してみる

すみません、ホントにどうでもいい話です。読んでも読まなくてもいいです。

右の写真は、私が今、仕事場として使っている部屋です。この物置小屋のような部屋を日本人教師部屋として一室提供され、毎日ここで一人で授業準備をしたりその他色々な雑務をしているんですが、この部屋、エアコンがなく風通しも悪いのでとにかく暑い。

4月に入り、東南アジア一帯が一年で最も暑い時季に入ってからは室内の温度計が35度を下回ることもなく、さらに5月になって雨季に入ると、そこに湿気もやってくる始末。座ってるだけでジワジワと汗をかいてしまうような環境の中、必死こいて集中力を高め、授業に使う絵をかいたり資料を作ったりしています。

ちなみに扇風機はあります。

  
普通の扇風機(左)と、天井にぶら下がってるファン(中)と、ちょっと最新式っぽいヤツ(右)の三つ。三台とも常にフル稼働です。

ところが先日、いつものようにこの蒸し暑い部屋で汗を流して仕事をしていると、なにやら職人らしきおっさんがドヤドヤと入ってきて、なんの断りもなく勝手に扇風機を止めて作業開始。


人が仕事しているかたわらで、突然ドリルとかで壁に穴を開けはじめました。
何だ何だ?…と思っていると、その数時間後………


エアコン取り付け終了!
おぉっ、これで涼しい部屋で仕事ができる!

………なんて思ったんですが、リモコンがない…。

どうやらスタッフの誰かがリモコンの管理を命じられているらしく、「この部屋で勝手にエアコンを使うことは相成らん」らしい。
いやいや、だったらなんでこんな物置きみたいな部屋にエアコン取りつけんのさ。…と思ったけど、こっちもフィリピンで二年、ベトナムに来て半年も経てばさすがにもう暑いのにも慣れてるし、エアコンとかなくても別にいいか。と、さほど気にならなくなっています。


エアコンといえば、フィリピンで働いてたときにこんなことが……

大学で日本語の教科書を作ったり、実施するかどうかもわからないナゾの試験を作らされたり、その他いろいろ仕事をためてしまい、日曜日にも大学で仕事をすることがよくあったんですが、ある日、学校の上の方から「日曜日は働くな!」という命令が下りました。理由は「電気代がかさむから」。
で、とりあえず「はいはいわかりました」みたいなことを言いつつも、そんなこと無視して日曜日も働いていたところ、あるとき「たまり兼ねた学長がエアコンのリモコンを学長室に隠す」という大人げない行動を起こし、みんなで失笑…。

などという微笑ましいエピソードも引き起こしてしまうエアコン。


………しかし、電気関係あまり詳しくないんでわからんのですが、扇風機三台よりエアコン1台の方が電力消費するものなんですか?別にどうでもいいけど。