シルクロードのバネ工場

ウズベキスタン、フィリピン、ベトナム、モンゴル、そしてシリアに渡った日本語教師のブログです

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正しい遺跡めぐり

突然ですが、


遠足に行ってきました。

行き先はアレッポの街から車で2時間ほどの、同じアレッポ県内でもトルコ国境にほど近い場所で、2世紀ごろのローマ遺跡が残された一帯


まずはローマ時代から今に至るまで何度も修復を重ね、周辺住民の大動脈として利用され続けているローマンブリッジ


その後は何やら偉い人のお墓


んで、ローマ遺跡群の中でも2番目の大きさを誇るといわれている劇場跡

ほんでもって、昼メシ休憩をはさんだあとはさらに足を伸ばし、現在シリアが世界遺産への登録を目論んでいるというブラッド村

この村にもやはり古代ローマ時代の遺跡が残されており、村の人々も遺跡と共存している様子が伺えるのんびりした村でした。

…と、こんな感じで朝から夜までどっぷり遺跡めぐりの一日でありました。

ちなみに、シリア北部のアレッポ県およびその周辺というのはユーフラテス川流域にあり、古代文明が栄えた場所であるということからもわかるように、遺跡がいくつも残されているところです。
で、それだけに遺跡調査や修復などといった職種のボランティアの方が何人か派遣されており、今回もやはり遺跡についての知識豊富な方の主催による遺跡めぐりだったんですが、やはり遺跡を見るにはそれなりの知識と経験がある人と行った方が100万倍たのしくなる、ということに気づきました。

…例えば、この日2つめに見学したこのお墓。


このお墓の出入り口は右の写真のようになっていて、まあ、一見何の変哲もない、四角く切り取られたフツーの出入り口なんですが、例えばこのお墓が作られた時代における、こういう出入り口の一般的な構造というのは…、


まず、こんな感じで石を組み上げて門柱へりを造ります。


んで、その門柱へりのまわりに壁となる石を組み上げる、

…というのが最も簡単であり一般的な構造らしいのですが、今回見に行ったこのお墓の場合、


まず、こんな感じの石の組み方をし、


そのあと、この石を出入り口としてちょうどいい感じに切りぬいたあと、周りにレリーフとか彫刻を施していく、という造り方をしています。

これは、最初に紹介した一般的な出入り口の組み方と比べるとはるかに手間も時間もかかるやり方だということなんですが…、

さらにここで右の写真をご覧ください。
同じお墓の屋根の部分。
ちょっとこの写真ではわかり辛いかもしれませんが、ドーム型の屋根が六角形(六角錐?)になっていて、この屋根の「六角形のカドっこの部分」をみてみると…、


こうやって二つの石を組んで角を作ったのではなく、


こんな感じで一つの石をわざわざこんな形に切って組み上げているのがわかります。

これもまた手間隙をかけた造り方であり、たとえ文献などが残されていなかったとしても、この墓の大きさに加え、先に説明した出入り口であったりこの屋根の構造を見ただけで、この墓はそれなりの実力者、権力者が納められたものだった、ということぐらいは一目瞭然である、というお話。

もちろんこれだけにとどまらず、石畳にできたわだちを見ただけで、当時すでにそれなりの交通秩序があったことがわかるとか、石の側面につけられた穴の形状によって当時の運搬技術がわかったりとか、トイレの形状などから当時の下水、排水技術がわかったりとか、何気なく転がっているような石でも、そこから導き出せることがいくつもあるという、そんな目からウロコの話が次から次に出るわ出るわ…。
やっぱりそれなりの知識がある人がいなかったら、結局「あぁ、遺跡だなぁ…」ぐらいで終わってしまうところでした。

そんなわけで…、


誰か知り合いとかがもしアレッポに来ても、私は満足に観光案内できないと思い知らされた一日でした。

テーマ:シリア - ジャンル:海外情報

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