シルクロードのバネ工場

ウズベキスタン、フィリピン、ベトナム、モンゴル、そしてシリアに渡った日本語教師のブログです

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地方で日本語を教えるということ

突然ですが…


いま、私が生活している街はシリアのアレッポです。

そして、これまで日本語教師として生活していた町々を最近のものから順番に…

左からモンゴルのエルデネットベトナムのホーチミンフィリピンのダバオ


そしてウズベキスタンのフェルガナ州リシタン

…最後に紹介したウズベキスタンのリシタンを除く4都市に共通することは何か。それはいずれも首都に次ぐ都市、その国で2番目3番目の規模を誇る街だということ。

根っからの田舎者の私としては、やはり首都ではなく地方といわれるところに郷愁を感じずにはいられず、これまでもあえて首都ではない場所を選んで方々を転々としてきました。

しかし、ホーチミン市のように首都をもしのぐほどの大都市なんかは別として、それ以外の地方というのはどうしても教師側の能力や人材不足、教材不足、機材不足など首都に比べて教育環境にも恵まれず、また日本人と触れ合う機会も少ないような地方では、学生たちが実際に習った日本語を使うチャンスにも恵まれません。

それでも、そんな中で日本語を学ぶ学生たちにも脚光を浴びるチャンスはあります。

それがスピーチコンテスト!
(または弁論大会!)

それぞれの機関で日本語を学ぶ猛者たちが、己の思いのたけを日本語で高らかにスピーチする。そこには都会も田舎もなく、全ての学習者が同じ板の上で“平等に”そのプレゼン能力を競い合う、言うなれば日本語学習者にとっての威信と名誉をかけた“試合”です。だから個人的にはスピーチコンテストより弁論大会の方が響きとしては好きです。

…でもそこまで大げさじゃないか。

しかし、好き好んで地方の機関で日本語を教える私にとって、すきま風吹く教室で、現地人の先生の日本語力もけっこう怪しかったりする中で、目を細めてかすれたコピー用紙を解読しながらも日々の勉学に明け暮れるイナカの学生が、恵まれた環境の中、優秀な先生の下で何不自由なく日本語を学習している都会っ子たちを完膚なきまでにぶちのめす、そんな光景が見られるスピーチコンテストはどこへ行っても心躍らされる一大イベントであります。

そんなわけで前置きが長くなってしまいましたが、今年、シリアでは来る11月11日に首都のダマスカスにおいて第13回シリア日本語スピーチコンテストが開催されます。

…で、今回から数回に分けて、このブログはシリア日本語スピーチコンテスト直前スペシャルをお送りいたします。

久しぶりに仕事のお話

というわけで今回はその第1弾として、地方から見たスピーチコンテストについての思いであったり思い出話であったり、そんなことを100パーセント私の主観で語らせていただきます。

そんなわけでまずウズベキスタン
私が教えていたのはキルギス国境に程近い小さな町の、主に高校生以下の子どもを対象とした日本語教室でした。しかし、ある年ここの子どもたちが首都のタシケントで行われた弁論大会に突然参加し、並みいる大学生たちにまぎれて堂々とスピーチを行い、入賞(したんだっけ?)。

誰にも知られずひっそりと日本語を学んでいたイナカの子どもたちが周りの大人たちを驚愕させ、以来ウズベキスタンではこどもの日のあたりに高校生以下を対象とした「こどもの弁論大会」が開催されるに至り、いまでも都会っ子たちをけちらし毎年それなりの結果を出し続けております。

フィリピンのダバオでも、私が勤めていた大学は創立初年度からスピーチコンテスト入賞を実現し、マニラやセブの方々をものともせず、大学創立3年目には初優勝。以来負けなしの連勝記録を今ものばし続けております。

と、このように地方が都会を押しのける痛快さ。そんなこんなを経てモンゴルに渡ったわけですが、

やはり「このモンゴルの片田舎の、エルデネットの牧童やイモねーちゃんたちがスピーチコンテストで旋風を巻き起こすのかなぁ…」なんてことを夢見たりもしました。

…が、1年目の冬、首都ウランバートルの「日本センター」というところから送られてきた「スピーチコンテストのご案内」に強い衝撃を受けてしまうのです。

まず、スピーチコンテストに参加したい人は、決められた申し込み期間にウランバートルの日本センターに来て参加申し込みをしてください。
ほんでもって申込締切の1週間後、出場者の選考試験をウランバートルの日本センターで行います
で、その選考で選ばれた人がスピーチコンテストに参加できます。

…って。

エルデネットからウランバートルまではバスで6時間。列車に至っては首都まで12時間もかかる夜行列車が1日1本だけ。

地方にも興味のある学生はいるんです
よねぇ…。でもねぇ、スピーチコンテストの申し込みをするためだけに往復12時間もかけて首都へ行き、そのあと選考のためにまた首都へ行き、それで選ばれればいいわいな。でもわざわざそこまでする学生などそうはいませんですよ。

というわけで1年目は断念したんですが、やはりこれは地方代表としてひとこと物申さねばと思い、言いましたよ。

地方の学生も参加しやすいようになりませんかねぇ…、って。

ウズベクでは学習者数に応じた「地方枠」っていうのがあって、その枠を争って地方予選をしてたし、フィリピンでは当時「テープ審査」っていうのがあって、機関ごとに出場希望者のスピーチを吹き込んだテープをマニラに送って審査してたし、今は地方予選をするようになってるみたいだし…。

みたいなことを言ったんですけどぉ…、改善されることを期待していた2年目。

「スピーチコンテストのご案内」すら送ってもらえなくなりました。

…あの、このブログはかつてモンゴルで日本語教育に携わっていた方も、そして今まさにモンゴルで日本語教育の最前線にいる方も見ておられると思います。

これ、なんとかなりませんかねぇ…。

できればこの2年、まだ私の教え子が現役のうちに、いや、もはやそんなことは言うまい。とにかく地方の学生にもスポットを当ててもらえるような方法とか、ないっすか?

…というわけで、そんな想いも胸に、今年のシリア日本語スピーチコンテストでは我がアレッポの学生たちがマイクロバス1台チャーターし、応援ツアーを組んでダマスカスに乗り込み、11人のイナカもんたちが首都を舞台に大暴れする予定です。たぶん。

そんなこんなで次回、スピーチコンテスト直前スペシャル第2弾、準備編をお楽しみに。

テーマ:日本語教育/異文化コミュニケーション - ジャンル:学校・教育

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