シルクロードのバネ工場

ウズベキスタン、フィリピン、ベトナム、モンゴル、そしてシリアに渡った日本語教師のブログです

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笛を吹く少年

前回に続いて、また下敷きにまつわる話です。

いわゆる「名画」と呼ばれるような絵が特に好きだというわけではないが、自分が思い入れを抱く「この一枚」という特別な絵があって、それがこの絵。

「笛を吹く少年」(エドワール・マネ)

マネの代表作のひとつに数えられる作品で、美術の教科書などで一度ぐらいは目にしたことがあるという方も多いと思います。

どうしてこの絵に思い入れがあるのかというと、きっかけは今からもう10年以上も前、大学に入ったばかりのころの話です。

下宿先から大学へ行く途中に、いつもおばあさんが店番をしている古い小さな文房具屋があって、店内に陳列されている商品も「それ、いつからそこに置いてあるの?」ていうぐらい古いものばかり。
それはそれは古い商品ばかりで、たぶんコレクターなんかに発掘されたら店ごと買い占められるんじゃないかっていうような「ロボットマン」とか「戦え!ドラゴン」とかのノートが発売当初のままの値段(20円とか30円ぐらい)で売られていたんですが、そういうのにはさほど興味のなかった私は、ただ単に「おばあさんが店番をしている古い文房具屋」というシチュエーションに感性のツボをグリグリと刺激されてしまっていて、何か必要があればその文房具屋を利用するようになっていました。

そんなこんなである日、なぜか突然下敷きが欲しくなってその店に入ったときのこと。

店番のおばあさんがガサゴソと店の奥の方から箱を出してきて、その中に入っていたのは、やはり昔のアイドルやらアニメなど、年代モノの下敷きの束。で、その下敷きの束をおばあさんと半分にわけて1枚1枚見ていると、おばあさんが「兄ちゃん、これなんかどうや?」と差し出したのが、この「笛を吹く少年」の絵がプリントされた下敷きだったのです。

で、そのとき、そのおばあさんが言った言葉が

「ほら、これ見てみ。笛、吹いてるで。」

…だったんですが、当時、静岡から大阪に引っ越したばかりの私にとって、「フランスの名画」と「笛、吹いてるで」っていう大阪弁の組み合わせがなんともおかしく、その下敷きを購入。その後しばらくその下敷きを使っていたものの、いつの間にやらどこかで紛失してしまい…。と、そんなしょーもないエピソードがあり、今でもこの「笛を吹く少年」の絵を見るたびに当時の記憶がよみがえる。そんな特別な一枚になっています。

んで、どうして突然そんなことを思い出したかというと、先日、また性懲りもなくホーチミンの楽器屋通りに行ったときのこと。ある楽器屋の店先に並んだ横笛を何となく見ていて「あぁ、そういえばそんなこともあったなぁ」などと懐かしく思い、ついつい吹けもしない横笛を買ってしまった、というわけです。(というか、他に買おうと思っていた楽器があったんだけど、それが想像以上に高くてその日は買えなかったというのもあるんですが…)

そんなわけで今回のお買い上げ商品がコチラ。


ベトナムフルート「Sao Truc(サオ・チュック)」

ちなみに、マネが「笛を吹く少年」の絵を描いたのは34才のときだそうです。
あと1年ちょっとで自分もその歳になるのかと思うと、なんか「こうしちゃいられねぇ」などと意味不明の危機感に迫られてしまいます。

…とりあえず、ちょこっとだけ音が出せるようになってきました。

(旧サイト・2007年3月19日記載)

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