シルクロードのバネ工場

ウズベキスタン、フィリピン、ベトナム、モンゴル、そしてシリアに渡った日本語教師のブログです

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フエで絵を描く

最近の出来事の話です。

「絵がうまい人」にはそれぞれ「肖像画」だったり「風景画」だったり「写実的な絵より漫画チックな絵」だったりと、各人が得意とする分野があるんですが、それなりに絵がうまく描けたりすると、得意としていない方面から「絵を描いて」などと頼まれて、内心ドキドキしながら絵を描く、なんてことがたまにあったりします。

たとえば小学校低学年のとき、「学級の旗(クラス全員の名前とか似顔絵を書いて、行事の度に掲げたりするヤツ)」に「機関車の絵」を描くことが決定し、クラスを代表して私が「なんの興味もないマシン(機関車)の絵」を描かされるハメになり、とてもつまらない思いをさせられたうえに、その学級旗が一年間も黒板の上に飾られ続け、まるでさらし者にでもされたかのような一年を過ごした、という苦い思い出があります。
さらに私の場合、絵は独学というか、基礎からちゃんと習ったわけでもなく、子供のころから描きたいものは描けていたし、描きたくもない絵を描かされる図工とか美術の授業はキライで、実は成績もあまりよくありませんでした。

というわけで、勉強できる人が必ずしもいい先生になれるとは限らないのと同じ理屈で、私は基礎もないし絵が描けないと言っている人の気持ちもわからないから、絵の指導なんかもできないわけですが、実際、絵がそれなりに描けるというだけで、そういう現場に駆り出されるというのはよくあることです。

んで、話は変わって私が現在務めている日本語学校、日本のNGOが母体となっているんですが、今は授業らしいこともしていないし、新しいクラスは4 月から始まるけど、時間があるのは今だけだということで、そのNGOの活動の一環として、先週、1週間ほどベトナム中部のフエという町に出張してきました。

フエでは、住む土地のない貧しい人たちが川沿いに小屋を建てたり、船の中で生活したりしているんですが、そのNGOではそんな水上生活者の人々への支援、衛生問題の改善、子供たちへの教育などをしていて、今回のフエ出張における私の主なミッションは、そのNGOが支援しているフエの水上生活者の子供たちの「お絵描き教室」のお手伝い。

つまり「日本語の先生」ではなく「絵の先生」としてフエに駆り出されることになり、内心、「うわぁ、絵の先生かよ…」などと思いながらフエへ向かいました。

しかし、当然そんな私のつまらない心配など知る由もないフエの子供たちは、「日本人の絵の先生がやってくる」と期待に胸を膨らませ、熱烈歓迎ムード漂うなか、「恥をかくことになりゃしないか」などとドキドキしながら教室へ。

…でもね、実際に現場に入ってしまうとこれが実に何とかなってしまうものだし、実はそんなことはどーでもいいことで、なんか子供が無心に絵を描く姿とかって、理屈抜きに面白いですよ。ということに気付かされてしまいました。

やっぱりNGOがやることだから、絵のテーマも環境衛生とかだったりするんだけど、なんか子供と一緒に「イヒヒ」とか言いながらバイキンの絵を描いてみたり、妙に絵が上手い日本人に感心したり、ペラペラ漫画に目を丸くして感動する子供の姿を見ることができたりして、なんかとてもよかったです。

こんな感じでした。
  

ほかにも今回、思いもかけずに現地の美術学校のデッサンの授業(基礎をちゃんと学んでいる様子)を見学させてもらったり、小学生が一斗缶のごみ箱に絵を描く現場なんかも見学させてもらえて、実に絵のことだけを考えていればいい数日を送ってしまい、意外と充実のフエ出張となりました。

 

(旧サイト・2007年3月27日記載)

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