シルクロードのバネ工場

ウズベキスタン、フィリピン、ベトナム、モンゴル、そしてシリアに渡った日本語教師のブログです

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日越混血児による母国語または生活言語としての日本語習得

シゴトの話です。タイトルはあまり関係ありません。

ひょんなことから、「日本人とベトナム人の間に生まれ、現在ベトナムで生活している子供たちを対象としたクラス」というのが4月から始まりました。

その数13人。下は4歳から上は6歳、つまり小学校1年生になるかならないかぐらいの子どもばかり13人です。もうちょっと年上になれば女の子なんかはだんだんませてきたり落ち着いてきたりするんだろうけど、さすがに6歳ぐらいじゃ男も女もガキはガキです。ハッキリ言ってサルと同じです。

ボス(ベトナム人)が「日本人のお母さんはいろいろうるさいから(実体験含む)」という理由で、クラスに参加する子どもを募るときも、なるべく「父は日本人、母はベトナム人」という家庭の子どもを中心に募集していたらしいんですが、中には例外もいて、

←コァイとフイ

見ての通り双子です。生粋のベトナム人である両親が日本に帰化し、生まれたのは日本。しかし、生後すぐにベトナムに来たため、この二人は日本語を話すことはできず、日本語を聞いて理解はしているけど、自然と口から出てくるのはベトナム語のみ。
なので、日本語で話しても、都合が悪くなると「わからないふり」をしやがります。生意気です。

で、もうひとつの例外がこの二人で、
←コイ(兄)とキム(妹)

明らかに極東アジア人の顔ではありません。ベトナム生まれのベトナム育ちで日本に行ったことはなく、母親はベトナム人、父親はアメリカ人という家庭環境。つまり、彼らに日本人の血は一滴たりとも流れていませんが、どういうわけか二人とも日本語ペラペラ。兄のコイはインターナショナルスクールの1年生で、妹のキムは「ともだちほいくえん」というホーチミン市内にある日本人保育園に通っています。
この2人、どうして日本語が話せるかというと、お母さんが過去に日本に留学していたことがあり、早いうちから生活の中で日本語を使わせていたらしい。実際、お母さんがこの2人と話すときはだいたい日本語で、むしろベトナム語を使うことの方が少ないくらいです。そんな感じだから家庭での共通語がまた複雑で、英語と日本語とベトナム語が言ったり来たりしているらしい。なんか「この環境でいったい何のために日本語を?」と、理解に苦しむところもありますが…。

んで、あとの9人は全員ベトナム人と日本人の間に生まれた混血児ですが、よく見ていると、「彼らの頭はどうなっているのやら」と思うことが多々あります。

たとえば言葉。私のような純日本人とはもちろん日本語で話します。ベトナム人と話すときも同様にベトナム語で話します。また、子ども同士での共通語はベトナム語ですが、これについてはほとんどの子どもが現地の小学校に通っているからだろうと思います。

じゃあ、ベトナム語ができる日本人の大人や、日本語ができるベトナム人の大人と話すときはどうなるのかというと、まずは大人が使っている言語にあわせて話します。例えば、日本語が話せるベトナム人に日本語で話しかけられた場合、最初は日本語で話します。ところが、相手がどんなに日本語が達者なベトナム人であっても、何かの拍子に何らかのセンサーが「この人は日本語のネイティブスピーカーではない」ということを察知。それがわかるや否や、言語中枢のスイッチが切り替わり、ベトナム語で話しはじめ、それ以後その人とは決して日本語で話しません。おそらく逆の場合も同様かと思われます。これはどこの国の混血児にも見られる現象なんだろうか。

しかし、ベトナム語はどうかわかりませんが、日本語について言えば、やはり日本で生まれ育った同年代の子どもにくらべるとちょっと日本語力は劣るかな、という感じはします。(ただしこの場合の比較対照は、うちの姪とか甥とか知り合いの子ども数人だけですがね。)まぁ、コレに関しては、日本語の母語話者ではないベトナム人のお母さんがときどき使う「誤った日本語」の影響も少なからずあるだろうし。(外国語として日本語を勉強している大人がよくする間違いがときどき見られたりするので。)

彼らの親が子供たちを教室に通わせる目的は「日本語を忘れさせないため」であったり、「日本人学校での授業で遅れをとらないため」などですが、正直言ってそんな親の思いなどは子供たちには関係ないようで、教室内はいつも騒がしく、見る人が見たら「学級崩壊?」と思われてしまいそうなときもあります。
しかし、いずれ彼らも年を重ねていくうちに、個人差はあるだろうけど必ず混血児であるがゆえの悩みを抱え、泣きたくなるような現実や泣くに泣けないような局面に立たされるようなこともあるだろうと思います。だからというわけでもないんですが、私個人としては「ホラ、勉強しなさい」ていうより、今は子供たちが「なんか変な日本人と絵ぇかいたり歌ぁうたったりできて楽しいなー」ぐらいに思ってくれていればそれでいいのかな、などと思いながら子供たちの相手をする日々です。

コメント

うぅ~ん・・やっぱりひろさんはすごいなぁ。
私はアニマル達と戦う日々です。
もっと広い心で受け止めないと・・。

  • 2007/05/10(木) 07:56:40 |
  • URL |
  • さやか #-
  • [ 編集]

やっぱコドモの相手は大変だよね。
当たり前だけど集中力ないし、怒られたり泣かされたりしても5分経てばケロッとしてるし、興味のないことはホント見向きもしないし。
正直にくたらしいって思うことの方が多くて、「大人の余裕」をなんとか取り繕うのに精一杯って状況ですよ。

それに比べると、授業中に寝てたりケータイいじったりしてる大学生のほうが、まだおとなしい分かわいく見えてくるよなー。て、最近思えてきた。

  • 2007/05/10(木) 12:14:31 |
  • URL |
  • ひろ #-
  • [ 編集]

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