シルクロードのバネ工場

ウズベキスタン、フィリピン、ベトナム、モンゴル、そしてシリアに渡った日本語教師のブログです

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メコンデルタの豊かな大地

またどうでもいい話になってしまいますが、ちょっと「目からウロコ」的なお話です。

ちょっと前に紹介した子供たちの日本語クラスでの授業中、ホーチミン市の日本人学校に通う1年生の「たけお」が突然、「先生、この歌知ってる?」と言って、こんな歌を歌いはじめました。

  ♪メぇ~コン~デ~ル~タのぉ~、ゆぅ~たかなだいちぃ~♪
  ♪ち~いさ~な~め~か~ら~、ぐ~んぐ~ん~とぉ~♪
  ♪そ~おぞおこえて~、そ~だち~ゆく~♪
  ♪こ~ども~で~あふ~れる~、こどもであふ~れる~♪
  ♪ホぉチ~ミン~にほん~じんがっこぉ~♪

「メコンデルタの豊かな大地」という歌い出しで始まるこの歌、ホーチミン日本人学校の校歌です。
校歌といえば、おおむねその土地で有名な、地域の象徴となるようなものの名前などが歌詞の中に盛り込まれており、例えば私の地元である静岡県富士宮市の場合、市内のどの学校の校歌でも「富士の山」だとか「富士のふもと」だとか「富士の峰」みたいな言葉がうたわれています。

しかし、世界各国に校歌という文化があるのかどうかはわかりませんが、少なくとも世界各地にある日本人学校には校歌があり、その校歌ではその土地を象徴する言葉がうたわれているだろうことはだいたい想像がつきます。で、その法則から考えれば、ホーチミンの日本人学校の校歌に「メコンデルタ」という言葉が入っているのはごく自然なこと。しかし、「校歌のイメージ」と「メコンデルタ」という言葉の組み合わせに違和感というか、なんかおかしな感じを覚えてしまうのは私だけでしょうか。

たとえば北京の日本人学校の校歌では「万里の長城」とか、ナイロビの日本人学校の校歌では「キリマンジャロ」とか、ベナレスの日本人学校の校歌では「ガンジス川」とか、ニューヨークの日本人学校の校歌では「自由の女神」なんて言葉が歌われているのか?と思ってしまいます。

で、ちょっとヒマなときにネットであれこれ調べてみたところ、やはり世界中の日本人学校にはなかなかワールドワイドな歌詞の校歌が多く、たとえばフランスのパリ日本人学校の校歌はこんな感じです。

  流れ豊かに セーヌ川
  はるか世界に 続きゆく
  ああ その流れ 夢のせて
  希望にあふれ はばたく我等
  ああ パリ日本人学校

さすがパリ。セーヌの流れに夢をのせるというのが何ともおしゃれな感じです。


そんなおしゃれな校歌とは対照的な「ドロ臭さ」を感じるのが、カイロ日本人学校

  ナイルの河辺 朝霧晴れて
  今日も見上げる ピラミッド
  手を取り合って たゆまぬ努力
  さあ頑張ろう 君と僕
  みんなのカイロ 日本人学校

もう「ナイル」と「ピラミッド」を出されてしまったら返す言葉がありません。王のために汗を流し、ピラミッドの石を積み上げる男たちの歌にも聞こえます。


ちょっと異色な感じを漂わせるアブダビ日本人学校では

  平和日本の のびゆくところ
  幸を分け合う 文化と石油
  ともに栄える 恵みたたえて
  世界の友と 手をつなぐ
  ああ アブダビ日本人学校

「幸を分け合う文化と石油」とか「世界の友と手をつなぐ」など、場所柄というヤツでしょう。


で、個人的に作詞者のセンスが抜群に光ってると思ったのが、ブラジルのマナオス日本人学校

  青空高く 澄みきって
  元気に遊ぼう 大自然
  みんな仲間だ アマゾンで
  ホップ・ステップ・ジャンプ
  われらが 日本人学校

「アマゾンでホップ・ステップ・ジャンプ」が何とも言えません。これを元気に歌う子供たちの姿を想像するだけで顔がほころんでしまいます。

…と、このように、「日本人学校」「校歌」などで検索したりすると、もう出るわ出るわ。いろいろありすぎて紹介しきれないんですが、「テムズ河畔のビッグベン」に始まり「アラビア湾」や「カリブの海」、「コルコバード」とかいうモノもあれば「ハチドリ」まで出る始末。さらに、「熱砂とたたかう」とか「激しき雨のモンスーン」とか、日本の子供たちには縁遠いフレーズもあったりします。しかし、どれを見ても「信濃川」が「セーヌ川」に、「富士山」が「アマゾン」に、「五重の塔」が「ピラミッド」に変わっただけで、他の要素は基本的に「校歌」というスタイルを貫いているはずなのに、なんか「すげぇ」と思ってしまうのはどうしてでしょう。

そんなわけで、これらに比べるといまひとつインパクトには欠けるんですが、最後に我が街ホーチミン日本人学校の校歌を勝手に紹介させていただきます。(ホーチミン日本人学校のホームページでは楽譜も公開されています)


ホーチミン日本人学校校歌
(作詞)平成10年度児童生徒教職員 (作曲)蒔田義信(平成9~11年度校長)

 メコンデルタの 豊かな大地
 小さな芽から ぐんぐんと
 想像こえて 育ちゆく
 子どもであふれる 子どもであふれる
 ホーチミン日本人学校

 故郷離れた サイゴンの
 大きな空に さんさんと
 輝き光る 太陽の
 子どもであふれる 子どもであふれる
 ホーチミン日本人学校

 青く流るる 大河のほとり
 夢を目指して いきいきと
 翼広げる 鳥のよな
 子どもであふれる 子どもであふれる
 ホーチミン日本人学校

コメント

おもしろい!

ひろさんの『どうでもいい話?』って、おもいろいですね。
なんというか・・・子供からきいた日本人学校の校歌から、世界の日本人学校の校歌を調べてしまうところとか(笑)
きっと、先生の仕事もあっているんでしょうね。授業にも話題の広がりがあって楽しそう・・・。(受けてみたいぐらい♪)
私個人的にはカイロ日本人学校の「今日も見上げる ピラミッド」と、アブダビ日本人学校の「幸を分け合う 文化と石油」がとても気に入りました!リアルな響きが笑いをそそります☆

  • 2007/06/19(火) 09:45:51 |
  • URL |
  • のん #-
  • [ 編集]

はじめまして。ランキングからもう一方のブログに、そして初めてこちらにきました。
どの記事にもコメントしたくなるくらいとても面白かったです。

そしてこの「世界の日本人学校の校歌」!
ホーチミンは児童生徒教職員そして校長先生の合作なのですね。すばらしいと思います。
うちの子供たちが通う北京日本人学校は作詞も作曲も超高名な方々ですが、その割りにはインパクト弱いような。。。
私自身もかつて「テ~ムズ河畔の、ビッグベン、ビッグベン♪」の学校で校歌が制定されたまさにその当時に在籍しており、「だいたい想像がつきます」のご指摘どおりの歌詞なので笑ってしまいました。

また「どうでもいい話」に期待してます♪

  • 2007/06/19(火) 10:36:08 |
  • URL |
  • pea #rHat8f7E
  • [ 編集]

>のんさん

いやぁ、ありがとうございます。
普段からどうでもいいことばかり考えてるから、こんなことばかり思いついてしまうんですよねぇ…。授業でもときどき「ちょっとした余談」のつもりが、気付けば学生をほったらかして一人で暴走、なんてこともありますが…。
いずれにせよ、ベトナムでのナンセンスな日常と、計画停電のせいで仕事ができず、つい仕事以外のことを考えてしまう時間が多い、というのがそれに拍車をかけていて、そのおかげでネタに困ることもなく、こうしてどうでもいい話ができるんですけどね。


>peaさん

はじめまして。お褒めの言葉ありがとうございます。
実は、「テムズ河畔の ビッグベン ビッグベン」は、ここに紹介する最終候補に残っていたんですが、記事が冗長してしまうという理由で削除してしまったんです。
しかし、まさかそれを実際に現地で歌っていた方に読んでいただけるなんて光栄です。
日本では最近、高名な方に校歌を作ってもらっている学校が増えていますが、それは世界の日本人学校にも浸透しつつあるんですね。ちょっと寂しいなぁ…。
やっぱりホーチミンみたいに「みんなで作った校歌」みたいなのがステキですよね。

ともあれ、今後ともこのどうでもいい話、ご期待ください。

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