シルクロードのバネ工場

ウズベキスタン、フィリピン、ベトナム、モンゴル、そしてシリアに渡った日本語教師のブログです

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にほんご一週間・発表編

前回に続いてモンゴルの大学でのイベントの話です。

本題に入る前に、例えばこれが世界共通の感覚かどうかはわかりませんが、一般的に「南の国の人は陽気で楽しく、北の国の人は真面目でおとなしい」みたいなイメージを持っている人が、この世の中には相当数いると思われます。
しかし、実際に生活してみると、寒い国の人も歌ったり踊ったり笑い話をして盛り上がるのが好きだということがよくわかります。そりゃ確かに眉間にシワを寄せて真面目な話ばかりしているより、笑って暮らしている方が楽しいのは世界共通なわけです。

そんなわけで我がモンゴル国立大学オルホン分校で開催された日本語週間。四日間の日程で、来る日も来る日も日本語について真面目に語り合ってばかりいたわけではありません。学生たちによる日本語劇や歌や踊りなどの発表と、日本語の先生たちで考えたチーム対抗の日本語ゲーム、そして日本人ゲストによる日本文化紹介の公開講座などなど、みんなで陽気にワイワイと楽しんでいたわけですが、その中から今回は学生たちによるパフォーマンスの話です。

…とは言いつつも、学生たちが歌ったり踊ったり演技をしたりするというのが、イベント開催前にはなかなか想像できず、正直なところ「目も当てられないグダグダの出し物」が披露されるのではないかと心配していました。

というのも、私が今までの生活の中で見てきた学生たちの姿といえば、教師に絶対服従といった感じで社会主義時代の面影のこる授業中の姿とか、ときどき私のアパートにやって来ては緊張してほとんど話さずに帰ってしまう姿とか、町で会っても挨拶しかできず、話に花が咲くこともなくすれ違ってしまう姿とか、だいたいそんなイメージしかなく、「そういえば新年のパーティーを山のディスコでやったときにはみんな結構はじけてたなぁ…」と思ったものの、モンゴルのディスコはいまだに「ランバダ」とか「マカレナ」みたいなノリの音楽ばっか掛かってたしなぁ…。
というわけで、こいつらホントに大丈夫か?
…などと最初のうちは思っていたんですが、実際にやらせてみると、


伝統舞踊みたいなこともできるし、


最近の若者らしいダンスもできるし、


こんなカッコで歌ったり踊ったりもできるし、


ちゃあんと芝居もできる。

ちなみに上の学生、馬頭琴誕生の伝説として有名な「スーホの白い馬」というモンゴルの民話の主役を演じたんですが、カンペキにモンゴル人のおっさんになりきっています。日本人のお客樣方にも絶賛されていました。授業中は大人しく、消えそうな声でモジモジしてるんですけどね。

モンゴルの若者たちというのもけっこう芸達者ですよ。

しかし、ここまで学生たちの芸達者ぶりを見せられては、我々日本人も黙っているわけにはいきません。
そんなわけで、同じ街に住むJICAシニアボランティアの方にモンゴルにはないもの(自販機とか満員電車とか)の写真をスライドショーで見せてもらったり、その奥様にもわざわざ日本から来ていただき、学生たちの前で琉球舞踊を披露していただいたりしました。

モンゴルの片田舎で、正直言ってしまえば卒業後に何の役に立つかもわからない日本語を、ただ漠然と学んでいる学生たちにとって、貴重な思い出になってくれれば…と思います。

私も学生たちからリクエストされて、「日本の歴史」と「日本の大学生の一日」について公開講座のようなことをしました。

結構テキトーにやっつけてしまったんですが、意外と好評でした。
日本の歴史については、たかだか20分程度の発表時間で長い日本の歴史を語れるわけもないので、簡単な時代区分と、モンゴルに関係のあるところで「モンゴロイド」の話と「元寇(蒙古襲来)」の話をしました。元寇はモンゴルでも歴史の授業で教わっているらしく、学生たちの反応もなかなか上々でした。

しかし、この日本語週間というイベント、我々教師陣も学生たちも満身創痍でボロボロになりながら挑んでいたんですが、それはなぜかというと、普通このテのイベントって、期間中は授業がなくて、みんなこのためだけに全神経を集中できそうなものなんですが、実はこれ、昼間はいつも通りの時間割りで授業をやって、夕方5時ごろから夜8時ごろまでの時間に繰り広げられていたんです。

だから、私も通常の授業準備に加えてこのイベントのためのプレゼンの準備とか、司会進行の台本を考えたりせねばならず、ココロ休まる時間があまりなかったというわけです。
でもまあ、最終的に日本人のお客さまにも学生たちにも大学の人にも喜んでもらえたようだったのでよかったんですがね。

そして、いままでにない盛り上がりを見せ、にほんご一週間は最終日のプログラムに突入するわけです。


つづく。

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